弁護士コラム

2024/2

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阿部 泰典

 2019年10月のコラムで、自分の担当月のコラムの投稿の締め切りに間に合わないと事務所に罰金を納めることになったということをご紹介したのですが、私は、昨年の7月から罰金を納め続けることになってしまいました(涙)。言い訳になりますが、忙しかったのとネタを見つけられなかったのが理由です。
 とりわけ、昨年の11月27日から年末の12月29日までは33連勤になってしまいました。個人事業主だからやってられることで、雇われの身でしたら、身体か心がやられてしまいますね。
 民事の裁判は、原告側の訴状提出から始まり、被告が訴状に対する答弁書を提出し、その後は、当方の主張と相手方への反論を記載した準備書面と当方に有利な書証(紙の証拠や紙の状態で出せる証拠)を提出し合って進みます。
 お互いの主張と証書を出し尽くしたところで、通常は尋問(原告と被告に対する本人尋問、原告被告以外の第三者に対する証人尋問)が行われ、場合によっては、その後、最終準備書面が提出されて判決となります。多くの事件では、途中、尋問の前や後に和解が試みられ、和解が成立すれば、その時点で裁判は終了となります。判決の場合は、判決内容に不服がある方が不服申立て(控訴)をすることになり、紛争の場は上級審に移ります。
 尋問は、依頼者の方に対する尋問事項の準備、依頼者の方が法廷で困らないようにするための事前の練習、相手方本人や相手方側の証人に対する反対尋問の準備等があり、準備にとても時間がかかります。
 尋問の前の段階で和解が成立すれば、尋問を経ずに裁判を終われますところ、お互いの主張・書証の提出が出尽くした段階では、裁判所の心証もおおよそ固まっているので、尋問の前に和解で終了する事件は結構多いです。
 そのため、尋問は半年くらい無かったりすることはよくあります。テレビドラマを見ていると、弁護士はいつも尋問をやっているのではないかと思われる方もおられるかもしれませんが、そんなことはないのです。
 ところが、昨年の12月は、3件の事件の尋問があり、刑事事件の被告人質問を含めると、尋問をやらないといけない事件が4件ありました。私の30年近い弁護士人生でもこのようなことは初めてでした。その他佳境をむかえた事件も多く、また、12月は忘年会シーズンでもあり、夜がつぶれるとどうしても、土日に皺寄せがいきます。その結果の33連勤でした。
 もう二度とそのような事態にならないことを祈ります。
 そんなつらい日々の中、楽しませてもらっているのが無料動画配信サービスのティーバーです。仕事を終えて自宅までのドア・ツー・ドアの時間がおおよそ1時間のため電車の中と歩きながら(危ない?)1時間もののドラマを見るのが楽しみになり、単なる移動時間が充実した癒される時間となっております。時々、ドラマに集中しすぎて、自宅の最寄り駅を通過してしまうことがあります(汗)。
 朝の電車では睡眠時間の確保のため爆睡しており、帰りに見るので、疲れた状態ですから、重いドラマよりは笑える楽しいドラマが最適です。そんなドラマがありましたら、みなさん教えてください。
 追記
 何とかコラムが書けました。これで罰金からも解放されます(笑)。

 でも、またすぐ次の順番が来てしまう(汗)。

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