2009/10
野球の練習試合にて
阿部 泰典
8月のコラムで原田弁護士がサッカーをやっていて網膜剥離になったと書いていましたが、私は実は5年前の2004年に野球をやっていて手の指(甲の部分)の骨を2本骨折したことがありました。
私は、横浜弁護士会の野球部に所属しているのですが、横浜チームにとっての天敵が東京チームです(「行列」の北村弁護士が所属しています)。横浜チームは、打倒東京すなわち全国大会優勝(毎年一回、弁護士会対抗の全国大会があります)に向けて、毎週土曜日に練習や試合をしている訳ですが、それまで東京チームには公式戦、練習試合を合わせて、一度も勝ったことがありませんでした。
その日は東京チームとの練習試合の日でした。私は最初の打席でセンター前にクリーンヒットを放ちました。そして、果敢に2塁への盗塁を試みたのですが、東京チームのキャッチャーの強肩に刺されてしまいました。単に刺されるだけなら、驚くことではないのですが、タッチを掻い潜ぐろうと手から滑り込んだ私の左手を相手の野手がスパイクで踏んだらしく、「バキッ」という音がしました。
私は、それまで骨折を経験したことがなかったので、何が起きたのか分からず、そのままベンチに戻ったのですが、だんだん左手が震えてきて、激痛を感じ始めました。横浜チームの攻撃が終わって守備につこうとしてもあまりの痛さにグローブがはめられません。監督に左手を見せたところ、「こりゃ骨折だよ」ということで、病院に直行となりました。
私が抜けた後、横浜チームは、その試合で東京から初勝利をあげました。初勝利の歴史的場面に立ち会うことができず、とても残念な思いをしました。
病院で私の左手はグーの状態でギブスをはめられてしまい、他人からは「ドラえもんの手だね」と冷やかされたものでした。私は、3週間ほど右手の人差し指一本でパソコンのキーボードを打つことを余儀なくされ、ひどく仕事に支障が生じてしまいました。
ギブスは3週間ほどで取れましたが、野球は数ヶ月間できる訳もなく、結局、その年の残りのシーズンは棒に振ってしまいました(プロ野球選手みたい?)。
私は、学生時代に野球経験がある訳ではないのですが、小さい頃から大好きで、社会人になってから、こんなに真剣に野球をすることになるとは思ってもみませんでした。
もっとも、今年は、4月のコラムで書きましたように、弁護士会の副会長をやっている関係で平日仕事ができない分土曜日に仕事をしなければなりませんので、野球には一度も行けていません。また、最近は、司法試験合格者の数が私たちの頃の4倍近くになっていることもあり、高校時代にバリバリに野球をやってきた人などがこの世界に入ってくるようになったため、2年ほど前に10年以上守ってきたレギュラーを取られるなど厳しい時代になっています。
横浜弁護士会の野球部には主に高齢者対象?のマスターズチームもあるので、来年、副会長の役職が終了したら(あと半年の辛抱です)、マスターズでのんびりした野球に復帰したいと思っています。