弁護士コラム

2011/03

今でもまだ見る夢

原田 雅紀

 ただいま長男は5歳。先日,その長男が,珍しく「おねしょ」をしていました(普段は滅多にしないのです)。
しかし,朝,濡れたパジャマを履いたままの長男は,「してないもん。」と言って,なかなか「おねしょ」をした事実を認めません。
私や妻が,「でも,パジャマ濡れてるよ。着替えようよ。」と言うと,「○○○(名前)は,寝ていたから,知らない。」とのこと。

 このとき,私は,母が今でも繰り返し話すエピソードを思い出しました。
幼い頃,「おねしょ」をした私は,母に,「起きているときにおもらしするのは駄目だけど,寝ているのだから仕方ないんだよ!」と言い切ったらしいのです。
母は,このエピソードを話す度に,「あんたは子どもの頃から口が達者だった。」と言って,弁護士冥利に尽きる誉め言葉(?)を私に送ってくれます。

 さて,流石にもう「おねしょ」をすることはない私ですが,今でも,2,3か月に1回くらいの頻度で見る夢があります。
それは「まだ司法試験を受験している自分」の夢です。

 ちなみに,私が受験していたころの司法試験とは,現在の試験制度とは異なり,5月の上旬の択一試験(第1次),7月下旬の論文試験(第2次),10月下旬の口述試験(第3次)という3回の試験を全て一気に合格しなければならず,最終的な合格率は2~3%程度でした。なお,司法試験に合格した後に司法修習があるのですが,その最後にも,通称「二回試験」と言われる過酷な試験があります・・・。

 夢の中で,私は,1次試験に落ちてしまって呆然としていたり,2次試験直前の時期で勉強に追われていたりするのです。
「悪夢」です(汗)。
しかし,私は少しずつ正気を取り戻して,「あれ?おかしいぞ。もう弁護士として働いているはずなのに・・・。」と思い始め,やがて目が覚めます。

 そして,そんな朝の目覚めを迎えた日は,ちょっとだけ心機一転して,日々の仕事を頑張ろうと決意して自宅を出て行く私でした。

 午前中の相談,打ち合わせの際に,不自然にイキイキした私がいたら,その日の朝は,悪夢(?)を見て目が覚めたのかもしれません。

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