弁護士コラム

2014/10

20周年

阿部 泰典

 私と浦田は司法修習第47期で、今年は弁護士になって20年目の年でした。

 10年目、20年目という節目の年に、全国から同期や、指導を受けた当時の司法研修所の教官が集まり、記念式典・全体懇親会とクラス別懇親会を行うのが司法研修所を終了した者の恒例となっています。10年目は静岡県の熱海、20年目は京都で行うのがこれまでの慣例です。

 そのため、今年の8月30日、私は、京都に行って参りました。私は、10年目の時は弁護士会野球が忙しく(あっ、このコラムで、横浜弁護士会野球部で監督をやっていることを書いたことがありましたが、諸般の事情により今期は監督をやっておりません)、参加しなかったので、今年は、20年ぶりに昔の仲間との再会を果たすことになりました。

 20年ぶりにクラスの仲間と会うといろいろな人がいました。見た目があまり変わっていない人がいる一方で、同一人物かどうかが分からないくらい太ってしまった人もいました。検察官だった奴で、このまま検事をやっていて自分の人生いいのだろうかと疑問に思い、数年前に検察官を辞めて弁護士になると同時に、離婚して再婚したという奴もいました(なんか怪しい?)。最近妻に先立たれて、茫然としていると吐露していたとても可哀そうな仲間もいました。

 この間、私達の業界的な大きな変化といえば、法曹人口の大増員で、我々が合格した頃の司法試験合格者数は約600名でしたが、法科大学院制度が導入されるとともに合格者数はどんどん増加し、現在は2000名前後となっています。20年ぶりに会う仲間との話題の多くも、最近の(弁護士業界の)景気はどうか、ということで、弁護士の多すぎる都会に比べて、地方の方がまだ良いのではないかと思っていましたが、地方もかなり厳しいとの話が多かったです。

 私にとって、この20年はあっという間すぎて、お腹の周り以外は、良くも悪くもあまり変わっていないのではないかと思ったりしますが、改めて考えてみれば、その間に、結婚し、子どもが生まれ、独立して事務所を開設し、勤務弁護士を採用し、弁護士会の副会長をし、父が亡くなり、伯父兼元ボスが亡くなり、と大きな出来事だけでもいろいろあり、小さな出来事や日々の業務を含めれば、数限りない経験をしてきて、20年前に比べれば少しは人間的にも職務上も成長できているのかなと思ってみたりもしました。

 次回のこうした集まりは30周年(東京)なのですが、その後は、物故者も増えるため(!?)、10年刻みではなく、5年刻みに行われるのが慣例のようです。

 さて、自分は何周年記念まで出席できるのだろうかと思う今日この頃です。

この弁護士のコラム一覧