弁護士コラム

2015/02

創立135周年!~弁護士会って何?

浦田 修志

 当事務所の弁護士は、全員、横浜弁護士会に所属しています。横浜弁護士会は、神奈川県全域を管轄する弁護士会です。弁護士会は、弁護士によって構成される法人で、地方裁判所の管轄区域ごとに設けられています(東京だけ、歴史的な経緯から、例外的に3つの弁護士会があります)。弁護士は必ず弁護士会に所属しなければならず、事務所も所属する弁護士会の区域内に設けなければなりません。

  弁護士や弁護士会のことは弁護士法という法律に定められています。現在の弁護士法が制定されたのは昭和24年です。しかし、弁護士や弁護士会の歴史は明治時代にまでさかのぼります。横浜弁護士会の前身である横浜代言人組合が創立されたのは明治13年(1880年)6月です。東京や大阪で代言人組合が設立されたのと同じ年で、今年は横浜弁護士会創立135周年にあたります。設立時の組合員はわずか5名でした(現在の会員数は1497人)。

  横浜弁護士会は、創立100周年の昭和55年(1980年)には「横浜弁護士会史(上・下巻)」を、平成18年(2006年)には創立125周年の記念会報を発刊しています。その中には、貴重な写真とともに、横浜弁護士会の歴史や、先輩弁護士たちの活動(たとえば、関東大震災時の桜木町駅付近での無料法律相談や、横浜で行われたBC級戦犯の軍事裁判での弁護活動など)が紹介されています。

  私たちが弁護士として業務を行えるのも、このような歴史的な積み重ねがあってこそと思います。その積み重ねの一つに「弁護士自治」があります。「弁護士自治」とは、弁護士に対する指導・監督は、弁護士会のみが行い、官庁の監督を受けないことを指します。公認会計士、司法書士、税理士など、他の国家資格には監督官庁がありますが、弁護士には監督官庁がありません。弁護士に対する懲戒処分は弁護士会が行います。弁護士会の財政も、所属する弁護士の会費によって賄われています。戦前は、弁護士も検事正や司法大臣の監督を受けましたが、現在の弁護士法により、完全な自治権が認められました。これは、弁護士が時として依頼者の権利を守るために国家権力と戦うことを求められており、そのためにはいかなる権力からも自由・独立でなければならないからです。

  自治権を認められている弁護士・弁護士会は、それにふさわしい活動をしなければなりません。横浜弁護士会でも、人権擁護活動をはじめ、市民の方向けに法律相談センターを運営するなど、さまざまな活動を行うため、約50もの委員会を設けて活動しています。会員である弁護士は、必ず委員会活動と公益活動に参加しなければならないことになっています。

 このように弁護士と弁護士会は切っても切れない関係にあります。しかし、昨今の弁護士人口の増加により、弁護士と弁護士会の距離が遠くなり、弁護士会への帰属意識が薄くなっている気がします。たまには弁護士と弁護士会の歴史を振り返り、自らの立ち位置を確認する必要があるように思います。

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