弁護士コラム

2015/12

テレビドラマの法律監修を担当しました

日向 誓子

 2010年の12月に弁護士として働き始めて、5年が経ち、もうじき弁護士6年目になります。 
 定年のない弁護士には、大ベテランも数多くいますので、6年目は、まだまだ若手というところですが、5年間の間に、さまざまな分野の事件で、実務経験を積ませていただいて、最近では、今までに関わったこともない分野の事件に遭遇してあたふたする、というような場面は、ほとんどなくなってきました。 
 ところが、今年の夏、気が付けば5年も経ったことに驚きつつ、これまでに担当させていただいた事件の記録を整理していたところ、思いがけず、全く未知のお仕事をいただきました。 
テレビの連続ドラマの法律監修のお仕事です。 
 担当させていただいたドラマは、今年の7月から9月にかけて放送されたTBSテレビの金曜ドラマ「表参道高校合唱部!」。合唱が大好きな転校生が廃部寸前の合唱部を立て直し、“歌の力”で学校にミラクルを起こす痛快な青春学園ホームコメディーでした。

 ストーリーからは、法律とあまりご縁がなさそうで、法律監修とはいったい何をしたらよいのか想像もつかず、最初は戸惑ったのですが、第3話・第4話と、弁護士が登場するシーンがあるため、弁護士の発言や言動をチェックしてもらいたいということで、これならば私でもお力になれそうだと思い、法律監修をお引き受けすることになりました。 
 送っていただいた台本をドキドキしながら開いて弁護士の発言内容や法律用語の使い方などを確認したり、弁護士の服装についてご質問をいただいたりと関わらせていただく中で、一瞬の画面で視聴者の方に最大限に伝わるよう表現するために細部にまで工夫を凝らすドラマの制作者の皆さんのプロフェッショナル精神にとても感銘を受けました。我々弁護士も、プロフェッショナルとして、ご依頼を受ける以上、最大限の成果を勝ち取るべく、全力で取り組んでいかなければならない、と改めて肝に銘じました。 
 ドラマは第1話からずっと放送を見ていて、監修させていただいた第3話・第4話は、特に緊張しながら見守ったのですが、幸い何のクレームもなく無事に放送を終えたと伺い、とてもほっとしました。

 合唱のハーモニーが、毎回とても素晴らしかったドラマ「表参道高校合唱部!」は、来年2月にDVD化されるそうなので、発売されたら、またハーモニーを楽しみながら、ドキドキした仕事を思い返そうかなと思います。

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