弁護士コラム

2021/09

プロの仕事

福下 博詞

夏が終わり,過ごしやすい日が少しずつ増えてきましたが,皆様いかがお過ごしでしょうか。
前回のコラムで松葉杖姿を披露した私ですが,ようやく足首の靭帯が治り,徐々に運動を再開しております。
やはり身体を動かすというのは気持ちいいですね。
秋は,「食欲の秋」,「読書の秋」,「スポーツの秋」などと言われるように,何をするにも快適な季節ですから,一日一日を大切に,色々なことを楽しみたいと思っております。

さて,私は,ここ2回連続で大食いに関するコラムを書かせていただいておりました。
・大食い弁護士への道~第1歩~ ・大食い弁護士への道~第2歩~ 今回もその路線でいこうかと思ったのですが(コラムのテーマに悩まなくていいという下心もあります),先日の健康診断で,肝機能の数値がちょびっとだけ悪く,原因を先生に聞いたところ,過食(つまり大食い)が原因ではないかと言われてしまいました(とほほ)。
そのため,肝機能の数値が正常に戻るまでは大食いはドクターストップということになりました…(「食欲の秋」なのに辛い!)。

ということで,今回は,少し趣向を変えてコラムを書かせていただこうと思います。

最近,私は,休日にインテリアショップ巡りをすることにハマっています。
天板がガラスで作られたスタイリッシュなテーブルや木の温もりの感じられる椅子,一度座ったら立ち上がりたくなくなるような座り心地抜群のソファ。
こういった家具を見たり,触れたり,座らせてもらったりするだけでテンションが高まります。

そんな中,ふと,「和モダン」というのか,日本伝統の技術を使用し「和」の雰囲気を感じさせながらも,モダンな家具を作成しているお店に出会いました。

店に入って家具を見ていたところ,店員の方が話しかけてくださって,非常に丁寧な接客を受けました。
私は,一つ一つの家具がかっこよく,また丁寧な接客にも好感を持ったので,もし自分の家にこのお店の家具を置いたらどうなるのか,プランニングの作成を依頼しました。

ドキドキ,ワクワクすること2週間,プランニングの作成が完了したとの連絡があり,早速打合せをさせていただきました。
そこで提示されたプランニングというのが非常に素晴らしく,自分では絶対に思い浮かばなかったであろう家具の形状・配置を提案されました。

個人的に特に感心したのがソファでした。
私の家は良くも悪くも普通の広さの家ですから,リビングスペースにも限りがあります。
そのため,私はこれまで,あまり大きなソファを置くことはできないと思っていました。
しかし,提示されたプランでは,ソファの形を「くの字型」にすることで,人の動線を確保しつつ,一般的な「I型」のソファよりも大きなソファを置くことを可能にしていました。
私の頭の中には「くの字型」のソファという発想が全くなかったため,やはりプロはすごいなぁと非常に感心しました。

その後も,その店員の方は,こちらの懸念事項に対し,素早く,丁寧にご回答いただくなど,プロフェッショナルな対応を徹底されていました。

私は,その店員の方のプロフェッショナルな姿勢に感動し,全く別の業種の仕事ではありますが,自分も依頼者の方から同じように思っていただけるようになりたいと一種の憧れの気持ちを抱きました。
プロの仕事というのは,単に専門的な知識があるというにとどまらず,依頼者の方と真摯に向き合い,可能な限り素早く丁寧に対応することも含まれているのだと感じました。
専門的な知識を身につけることは一朝一夕にはいきませんが,素早く,丁寧に対応するというのは普段の心がけ次第だと思います。
そういった姿勢の大切さをインテリアショップ巡りで発見しました。

お手本にする人というのは,どうしても身近な人や同業者ばかりになりがちですが,他業種の方でもお手本になる人はたくさんいます。
色々な業種のプロの仕事ぶりを参考にしながら,私も皆様にプロの仕事を提供できるよう研鑽を重ねていきたいと思います。

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